鳩摩羅天(くまらてん)
天
密教で
護世二十天の一尊として知られる仏像です。梵名をクマーラ、クマーラガといい、「八歳以上の童子である少年」という意味があります。
大自在天の息子で、戦神スカンダ(塞建那・韋駄天とも書く)と同体とされています
密教では古くより
曼荼羅にとり入れられています
両部曼荼羅に配されている姿のほかには本格的な単独像は伝わっていません。
韋駄天と同一視されることがあり、足の速い少年神として孔雀に乗る姿で描かれるのが特徴です。特に密教では、金剛鉤を持った六面童子形で西方に配されることがあります。

一方、
鳩摩羅什(くまらじゅう)は、五胡十六国時代に活躍した仏僧で、
大乗仏教を中国に伝えたことで知られています。
少年神:「クマーラ」が童子を意味するように、童子の姿で表現されます。
孔雀に乗る:
韋駄天が軍神として甲冑姿で描かれるのに対し、鳩摩羅天は孔雀に乗る姿で描かれることが多く、これはオリジナルのスカンダ神の姿に近いです。
徳の象徴:無執着の徳を表すとも言われています。
密教での配位:
密教の
曼荼羅では、六面童子形で金剛鉤を持った姿で西方に配されることがあります。
ヒンドゥー教のスカンダ:鳩摩羅天の起源は、ヒンドゥー教の軍神であるスカンダ神です。スカンダはクマーラとも呼ばれ、これが鳩摩羅天の「クマーラ」の語源となっています。
韋駄天との関連:韋駄天もヒンドゥー神スカンダが起源とされており、鳩摩羅天と同一視されることが多いです。
崇拝の事例:韋駄天と比べると、鳩摩羅天が単独で崇拝されたり、像が作られたりする例は少ないとされています。
ご利益
何にもとらわれない清浄な徳を表し、厄災や困難を乗り越える力、そして子供たちの安泰を願う。
- 護世二十天(ごせい・にじゅうてん)は、仏教において世界の護法神である「二十諸天」を指す言葉です。古代インドの神々が仏教に取り入れられたもので、帝釈天や四天王を含む20の尊格が、仏法と信者を守護する存在として信仰されます。特に密教で重視され、寺院の伽藍守護や法会で描かれる対象です。
- 大自在天(だいじざいてん)は、ヒンドゥー教の最高神シヴァの仏教における姿(天部)です。サンスクリット語の「マヘーシュヴァラ」の訳で、色界の最高峰に住み、三千世界を自在に統べる力を持つとされます。仏法を守護する一方で、欲界の主として恐れられる面も持ちます。
- 色界(しきかい)とは、仏教の世界観において、欲界(欲望の世界)と無色界(純粋な精神世界)の中間に位置する、食欲・淫欲を離れた清浄な物質の世界です。禅定(瞑想)の段階に応じて16〜18層に分かれており、物質や肉体の束縛は残るものの、煩悩や欲が完全に滅した安らぎの境地とされています。
- 韋駄天(いだてん)は、仏教の守護神(天部)で、特に足が速いことで知られる神様です。お釈迦様の遺骨(仏舎利)を盗んだ鬼を猛スピードで追いかけて取り返した伝承から、「足の速い人」の代名詞や、走る様子を表す「韋駄天走り」として使われます。また、駆け回って食事を用意したという逸話から「御馳走(ごちそう)」の語源や、禅宗では厨房(台所)の守り神としても信仰されています。
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