十二宮(じゅうにぐう・じゅうにきゅう)
曼荼羅
太陽の通り道である「黄道」を30度ずつ均等に12分割した仮想的な天球区分です。約5000年前の古代バビロニアに起源を持ち、1年を12ヶ月の太陽の滞在場所として捉えたもので、西洋占星術の基礎となる12の星座(サイン)です。
胎蔵界曼陀羅や
密教の体系に組み込まれています。
【胎蔵界曼荼羅の十二宮】
胎蔵界曼荼羅では、中央の
大日如来を初めとする409尊の
仏や
菩薩、
明王、
天部の諸尊が12院にグループ分けされています。
胎蔵界曼荼羅の外縁部には、十二宮神の姿が描かれています。
胎蔵界曼荼羅の十二宮の名称は、獅子宮、女宮、秤宮、蝎宮、弓宮、磨羯宮、缾宮、魚宮、羊宮、牛宮、婬宮、蟹宮の順です。
胎蔵界曼荼羅は、大日如来の慈悲によって、本来すべての人々が持つ悟りの本質が育ち、生まれてくる様子を表したものです。
外縁部に描かれる十二宮神は、仏の理性の広がりを象徴する
大日如来の慈悲の一部であり、宇宙の真理が広がる様子を示しています。

【密教の十二宮】
密教では、十二宮神が
西方月天の眷属とされています。
密教の考え方では、真理は言葉だけでは表しにくく、絵画などの図形の助けを必要とします。
一般的には「
黄道十二宮」を指す場合が多いですが、密教の文脈では黄道十二宮を「
胎蔵界曼陀羅」などの仏教美術に取り入れ、仏法を守護する神仏像として図像化したものを指します。古代オリエントに起源を持つ黄道十二宮の名称が、仏教に取り入れられて、おひつじ座、おうし座などの星座の形とは異なる図像として「胎蔵界曼荼羅」の外縁などに描かれます。
【
黄道十二宮】(こうどうじゅうにきゅう)
黄道に沿った天域を12分割して十二宮と呼びます。
黄道上の12星座である、おひつじ、おうし、ふたご、かに、しし、おとめ、てんびん、さそり、いて、やぎ、みずがめ、うおの各座に対応しています。
黄道十二宮は2500年以上前のバビロニアで生まれました。当時は春分点が現在の「白羊宮」の領域にあり、黄道十二宮と黄道十二星座がほぼ一致していました。しかし、地球の歳差運動(地軸の首振り運動)により春分点が移動したため、現在は黄道十二宮で「白羊宮」とされる領域は、実際には「うお座」の中にあります。
占星術の多くが伝統的な黄道十二宮に基づいていますが、これは実際の星座の位置とずれているためです。
星座占いで「〇〇座生まれ」と言うとき、実際は占星術上の宮( साइन)を基準にしているため、本人が生まれた時の太陽がその宮にあったことを示します。