金剛薩埵(こんごうさった)
菩薩真言密教の菩薩で、
大日如来と衆生をつなぐ役割を担っています。金剛手菩薩とも呼ばれ、
密教では重要な地位を占めています。サンスクリット語では「バジラサットバ(Vajra-sattva)」と呼ばれ、「バジラ」は金剛や堅い、「サットバ」は勇猛や有情を意味します。
金剛(ダイヤモンド)のように堅固な菩提心を持つと称されています。
澄み切った秋の夜空に輝く満月輪の中で禅定に入り、右手に
五鈷杵、左手に
五鈷鈴をもつように描かれます。
密教の祖としての役割:
大日如来から教えを受け、それを後の時代に伝えた重要な存在とされています。
仏と衆生を結ぶ:大日如来と衆生(修行する人々)を結びつける役割を持つとされます。
金剛の菩提心:「金剛(ダイヤモンド)のように堅固な菩提心を持つ」という意味から、仏の悟りへ向かう強い意志を表しています。
像の表現と象徴
五鈷杵と五鈷鈴:象徴的な意味を持つ儀式用の道具で、左手に智慧を表す五鈷鈴、右手に力や男性的な側面を表す五鈷杵(ダイヤモンドのように硬く、稲妻のように力強い)を持っている姿が特徴です。
冠と宝飾品:精巧な冠や、宝石をちりばめた瓔珞(ようらく)などの宝飾品を身につけ、美しく、力強い姿で表現されます。
蓮華座:蓮の花の上で
結跏趺坐(けっかふざ)している瞑想的な姿で描かれることもあります。
密教での位置づけ
真言密教において、修行僧が達成できる究極の姿や智慧の象徴とされています。
密教の宇宙観では、大日如来の化身とも考えられており、仏の智慧と慈悲の象徴です。
ご利益
開運、運気上昇、健康増進、厄除け、邪気退散、増益、寿命増益
- 五鈷杵(ごこしょ)は、両端が5本の爪に分かれた密教の金属製法具(金剛杵)で、煩悩を打ち破り仏の知恵(五智)を表す道具です。真言宗などの修法で邪気を払い、修行者を守るために用いられ、平安時代頃から日本で普及しました。主な種類に「五鈷鈴」とセットの「金銅五鈷杵」などがあります。
- 五鈷鈴(ごこれい)は、密教の修法で用いられる金剛鈴(こんごうれい)の一種で、5本の爪を持つ「五鈷」が柄(把)の頭に付いた法具です。澄んだ音色で仏の知恵を呼び覚まし、煩悩を打ち払ってその場を浄化し、仏菩薩を喜ばせる(驚覚・歓喜)意味があります。
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- 和歌山県那賀郡根来村にある根来寺